こんにちは。ES/1 Shelty担当の古澤です。
今回はV2.6.0でリリースする、ネットワーク機器の性能データ収集対応と設定方法について、ご紹介いたします。
システムでトラブルが発生した際、クライアント、ネットワーク、サーバーのどのレイヤーで問題が発生しているのか、いち早く切り分ける必要があります。
下記2種類のデータより、ネットワーク領域の問題切り分けを支援します。
また、本来はサーバーの監視にAgentを利用しますが、Agentを入れられない場合にPingのデータを用いた死活監視が可能です。
さらに、ネットワークのデータを長期的に蓄積することで、流量の増加傾向に気が付くことや、それをもとに機器のスペック検討を実施できます。
日常的な運用には閾値の設定もお勧めしております。例えば、パケットロス率が50%を超えたらメールやTeamsへ通知を送る、といった運用が可能です。
ES/1 Sheltyでは、日常的な運用に統合ダッシュボードの利用をお勧めしております。
例えば、Pingのパケットロス率、MIBのデータ送受信量を日常的に監視することで、普段と違う動きにいち早く気が付くことができます。
他にも、エラーパケット数や破棄パケット数の増加により、機器の故障に気が付くきっかけになることもあります。
統合ダッシュボードについて、詳細は下記ブログ記事をご確認ください。
統合ダッシュボードで気になる動きのグラフがあった場合、データエクスプローラー画面にて関連するグラフを一緒に確認することができます。
Pingでは、パケットロス率とレスポンス時間をまずは確認してください。
パケットロスの発生は、スペック以上の流量が発生していたり、通信先に異常が発生している可能性があります。
MIBのインターフェース情報(64bit)では、送受信量と送受信ユニキャストパケット数をはじめに確認します。
ユニキャストとは、ネットワーク内で、単一のアドレスを指定して特定の相手に対して通信することです。
送受信量の推移と、気になる点がある場合は入出力量の比率についても確認してください。
ルータ等でパケットのフィルタリングをしていない場合は、一般的にユニキャストパケットの入力量と出力量はバランスが取れています。大きく偏っている場合は、フィルタリング等でネットワーク機器に負荷がかかっている可能性があります。
MIBでは、見るべき統計情報を表示する推奨テーブルが初期表示されるため、グラフを時系列で確認したい場合はテーブル内の「Select」にチェックを入れてください。
データエクスプローラーについて、詳細は下記ブログ記事をご確認ください。
本機能を利用いただく場合は、以下の内容を事前にご確認ください。
Ping
MIB
データ収集設定はリモートAgent導入設定画面から行います。
詳しくは製品マニュアルをご覧ください。(『Shelty 管理者ガイド -インストール・バージョンアップ編-』 1.3.3 リモートAgent導入 1.3.3.4 mib2、1.3.3.5 ping)
次リリースでは、データ収集対象の検索機能をリリース予定です。
IPアドレスの範囲を入力し、当該範囲のアクセス可能なIPアドレス一覧を表示します。
多くのネットワーク機器のデータ収集をする際、設定をアシストする機能となります。
加えて、SNMPv3にも対応し、さらにES/1 Sheltyでのカバー範囲が広がります。
ネットワーク性能情報を日々の運用管理にお役立てください。