クラウドサービスにはIaaS(Infrastructure as a Service)、PaaS(Platform as a Service)、SaaS(Software as a Service)と様々なモデルがありますが、それぞれのモデルにおいてデータ保護は重要です。
企業が使用するインフラやプラットフォームがクラウド上で提供されることで、業務の柔軟性が増す一方で、データ管理と保護は依然として責任が伴います。
バックアップの重要性
お客様とお話する中、サービスは使っているがデータの保護は不要と考えておられるお客様はまだまだ多く感じます。
お客様ご自身が何を使用されていて、何が業務として必須なものなのか、見直すことも大事です。
誤操作やデータ破損への備え
各サービスプラットフォーム上でのシステム設定、データ編集、操作などのミスが起きることは避けられません。
これに対処するため、定期的かつ包括的なバックアップが不可欠です。
以下の図にあるようにIaaS、PaaS、SaaSすべて責任共有型となっており、データはユーザーの責任範囲となります。
セキュリティの脅威からの保護
クラウド環境でも、データは依然としてセキュリティの脅威に晒されています。
万が一、サイバーセキュリティ攻撃やランサムウェアの被害に遭った場合、バックアップがあれば迅速なデータ復旧が可能です。
法的要件への対応
法規制やコンプライアンスの要件を満たすためには、適切なバックアップポリシーが必要です。
データの保持期間や法的な調査への対応が円滑に行えるようにすることが必要不可欠です。
効果的なバックアップ戦略
自動化された定期バックアップ
データの定期的なバックアップを自動化しましょう。
これにより、人為的なミスを最小限に抑え、継続的なデータ保護を確保できます。
多層的なセキュリティ対策
バックアップデータもセキュリティの対象です。
エンドツーエンドの暗号化やアクセス制御を実施し、データの機密性を確保しましょう。
昨今のランサムウェアではオンプレミスに保管されているバックアップデータが最初の攻撃対象になります。
適切な保存場所の選定
バックアップデータの保存場所を検討する際には、昨今のランサムウェア対策として冗長性と可用性を考慮してクラウドやオフサイトのストレージを利用しましょう。(エアギャップとも言われます。)
継続的な監視と復旧テスト
バックアップシステムを定期的に監視し、データの復旧テストを実施することで、バックアップの有効性を確認し続けます。
最後に
クラウドサービスは、企業のITインフラを大幅に効率化し、コスト削減や迅速な展開を可能にする強力なツールです。
しかし、クラウド上でもデータの保護は重要な課題であり、バックアップの必要性はこれまで以上に高まっています。
IaaS、PaaS、SaaSといったクラウドモデルにかかわらず、データは常にリスクにさらされており、適切なバックアップ戦略を導入することで、データ損失やセキュリティリスクに対処することができます。
バックアップは、単なるデータ保存の手段ではなく、ビジネスの継続性を確保し、法的要件を満たすための重要な施策です。
クラウドサービスを最大限に活用し、ビジネスを守るために、効果的なバックアップ体制の構築は欠かせない要素となります。
IIM社では様々なクラウドのバックアップソリューションをご提案可能ですので、ご興味がございましたら是非ご相談下さい。