2025.03.24

#66 Dynatrace Perform 2025 ③

 

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    皆さまこんにちは、IIM営業の坂戸です。  

     

    このブログではDynatraceのTips等、
    気軽に読めて皆さまのお役に立てるようなコンテンツを配信しています。

     

    *文中、斜体になっている単語はDynatrace画面上/ドキュメント内で使用される用語となります
     例)ServiceHost など

    *青色の色掛部分は操作対象のボタンを表しています

     

    今回は Dynatrace Perform 2025 ③ がテーマです。

     

    2025年2月3日から2月5日までの3日間、ラスベガスでDynatrace最大のカンファレンス「Perform 2025」が開催されました。

    現地参加登録者数2,000人以上、リモート参加登録者数25,000人以上の大変大きなイベントで、Dynatraceの最新情報の紹介からユーザー事例発表、Dynatrace社のエンジニアとハンズオンを行えるExpoなど、盛りだくさんの内容でした。

    Dynatrace Perform 2025の参加レポートを4回にわたってお届けします!
    ※定期更新とは異なるスケジュールで公開しています

    1.全体の振り返りとプラットフォームとしての機能拡張について

    2.AIを活用した分析とAIオブザーバビリティについて

    3.ユナイテッド航空事例:Dynatraceがもらたしたオブザーバビリティ変革について

    4.営業参加レポート

     

    今回は第3弾として「ユナイテッド航空事例:Dynatraceがもらたしたオブザーバビリティ変革について」をお届けいたします。


     

    1.Dynatrace Perform 2025へ参加した感想

    今回初めてPerformへ参加させていただきましたが、メインステージでの講演の盛り上がり具合は、コンサートなのでは?と思うほどの歓声が上がっておりました。

    また、新機能発表の際にはどよめきが起こるような瞬間もあり、会場の雰囲気や規模の大きさに驚くばかりでした。

     

    Dynatraceを導入している企業様やベンダー様が一堂に会する中で、Dynatraceが提供している価値の大きさを体感することができ、Dynaraceを最大限に活かしたいという熱い思いを感じる3日間となりました。

     

    また、「オブザーバビリティ」という単語が会場では共通言語となり、日本との浸透度合いの違いを感じました。

    3日間の講演を通して、各社のオブザーバビリティへの取り組みを知る機会が提供されることで、日本でもオブザーバビリティがさらに浸透していくのではないかと感じました。

     

     

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    会場および会場周辺の様子

     

     

     

    2.ユナイテッド航空の事例についてのご紹介

    3日間で多くの事例を聞くことができましたが、その中で最も面白いと感じた事例は、Dynatraceの導入によってオブザーバビリティの変革を起こしたユナイテッド航空様の事例でした。

     

    統一された監視アプローチ、高度なデータ統合技術の重要性、そしてこれらの戦略がハイブリッドおよびマルチクラウド環境におけるユーザーエクスペリエンスの向上にどのように寄与するのかについての講演でした。

     

    抱えている課題としては珍しいものではなかったものの、Dynstraceを導入したことが結果的にコスト削減や組織文化にまで影響を与えることになりました。

    1製品であるDynatraceの導入だけでここまでの変化を与えるには、やはり推進力が肝になっていたのではないかと感じております。

     

    以下の「事例詳細」において、ユナイテッド航空様が組織文化に対してどのように対応されたのかをご説明いたします。

     

    事例詳細

    1.ユナイテッド航空について

    従業員数

    約100,000人

    1日の便数

    約5,000便

    目的地

    200地点以上

    保有機数

    1,499機以上

    預け入れ荷物数

    330,000個以上

    機内機器数

    100,000台以上

    ゲート係員数

    15,000 名以上

    自動チェックイン機台数

    1,800台以上

     



    2.ユナイテッド航空の現状

    システムの複雑性による制約

      • 長年にわたり進化し、多様なクラウドとオンプレミスが統合されたハイブリッドクラウド環境

      • 分断されたツールと手作業の多い運用プロセス

      • データ量の増加

     

    直面していた課題

      • 組織環境のサイロ化による根本原因の特定の遅れ

      • 監視範囲の拡大が困難

      • 全体を通しての可視性の欠如

     

     

    3.これまでのツール導入履歴

    VMware

    2014年:オンプレミスアプリケーション用APMツール導入

    2016年:従来のイベント相関ツールを、最新のツールに置き換え

     

    AWS

    2018年:クラウドアプリケーションおよびインフラ向けのAPM+ログツール導入

     

    Azure

    2020年:オンプレミス Linux監視のための監視ツール導入

     

    Dynatrace

    2024年:すべてのオブザーバビリティツールをDynatraceに統合

     

     

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    ツール導入履歴

     

     

     

    66-3
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    Dynatrace導入スコープ

     

     

    4.直面した組織文化の課題

    「もう一度PoCが必要」シンドローム

    各チームがあらゆる技術ごとに独自のPoCを行っていました。

    この問題を解決するには多くの人の協力が不可欠でしたが、メンバーがこの状況を理解していたため、容易に協力体制を構築することができました。

     

    コストに関する懸念

    移行には初期投資が必要でしたが、ツールを統合することで、移行後には想像以上に大幅なコスト削減を実現することができました。

     

    文化的な抵抗

    変化への抵抗やそのスピードに対する懸念がありました。

    各チームにはそれぞれ愛用するツールや既存の契約があり、それらを維持したいという強い思いがありました。

    この課題を解決するためには、以下2つの要素が欠かせませんでした。

     

    • 重要なメンバーのサポート

        多くのキーパーソンが関与し、プロジェクトを支えてくれました。

     

    • リーダーシップの支援

        リーダーの協力がなければ、プロジェクトを前に進めることはできませんでした。

     

     

    5.Dynatrace導入後の効果

    クライアントからメインフレームまで、エンドツーエンドのオブザーバビリティを実現

     

     

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    サービスフロー

     

      • アラートノイズの削減

      • システムの安定性向上

      • 問題解決までの時間(MTTR)の短縮

      • チーム間のコラボレーションの向上



    本記事では「ユナイテッド航空事例:Dynatraceがもらたしたオブザーバビリティ変革について」のトピックをご紹介しました。

    次回はDynatrace Perform 2025 ④として、「営業参加レポート」について記載しますので、次回もぜひご覧ください!

     

    関連リンク:  

    Perform 2025 on-demand | Dynatrace Perform

    ※こちらからユナイテッド航空様の事例のアーカイブをご視聴いただけます。

     

     

    #65 Dynatrace perform 2025 ③ については、以上となります。 
    お読みいただきありがとうございました! 

     

     

     

     

     

    コメント一覧

     

    執筆者

    坂戸 千春

    営業技術本部 営業第一統括部 営業三部 

    経歴
    2023年9    入社 マーケティング・リクルート部付
    2024年12月~   営業第一統括部

     

    入社後は弊社主催イベントの企画・運営、新卒採用活動に携わる。その後自身の更なる成長を求め営業部門へ異動。お客様の事業拡大・運用高度化に向けての提案活動を行い、現在に至る。

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