皆さまこんにちは、IIMサポートチームです。
このブログではDynatraceのTips等、
気軽に読めて皆さまのお役に立てるようなコンテンツを配信しています。
*文中、斜体になっている単語はDynatrace画面上/ドキュメント内で使用される用語となります
例)Service、Host など
*青色の色掛部分は操作対象のボタンを表しています
今回は Dynatrace Perform 2025 ① がテーマです。
2025年2月3日から2月5日までの3日間、ラスベガスでDynatrace最大のカンファレンス「Perform 2025」が開催されました。
現地参加登録者数2,000人以上、リモート参加登録者数25,000人以上の大変大きなイベントで、Dynatraceの最新情報の紹介からユーザー事例発表、Dynatrace社のエンジニアとハンズオンを行えるExpoなど、盛りだくさんの内容でした。
今回からDynatrace Perform 2025の参加レポートを4回にわたってお届けします!
※定期更新とは異なるスケジュールで公開しています
1.全体の振り返りとプラットフォームとしての機能拡張について
2.AIを活用した分析とAIオブザーバビリティについて
3.ユナイテッド航空事例:Dynatraceがもらたしたオブザーバビリティ変革について
4.営業参加レポート
今回は第1弾として「全体の振り返りとプラットフォームとしての機能拡張について」をお届けいたします。
今回のPerformを通して印象的だったことが2つあります。
今回の発表の中で「All data、All teams、All possibilities」というキーワードが出てきました。
ここから、オブザーバビリティの基本的なシグナルであるメトリック、ログ、トレースに加えて、ビジネスイベントやセキュリティイベントなどのあらゆるデータを、システム運用者や開発者だけではなく、セキュリティチームやビジネス部門の人も活用できるようにDynatraceで一元管理していくというメッセージ性を感じました。
部門の垣根を超えるプラットフォームとしてDynatraceを活用していけるように、開発者向けオブザーバビリティやコンプライアンス・セキュリティ機能の拡張などの発表もされています。
昨今、IT業界ではAIが急速に進化し、監視・運用業務においてもAIOpsや生成AIの活用がトレンドになっています。
DynatraceでもAIを活用した分析機能の拡張や、生成AIのオブザーバビリティに対する機能拡張が発表されました。
つまりDynatraceは「全ての必要機能とセキュリティを搭載したAIOps基盤」になっています。
ここからは具体的に発表された情報を、先ほどの振り返りに沿ってお伝えします。
本記事ではまず「1.プラットフォームとしての機能拡張」のトピックを2つご紹介します!
従来のシステム監視は、パフォーマンスや稼働状況の監視など、運用チーム向けに設計されていました。
一方で開発チームは、システムの監視ではなく、「コードレベルでの問題特定と修正」に役立つ情報を求めています。
Dynatraceではログ、メトリクス、トレースの高度分析の強化や開発チーム向けのダッシュボードプリセットなど、開発チーム向けの機能強化が行われています。
その一つとして新しく追加される機能がLive Debugger です!
Live Debugger の特徴
・本番環境のコードをリアルタイムでデバッグ
・非中断ブレークポイントをコード変更なしに設定でき、コードのスナップショットを取得
・アプリケーション動作を停止せずに解析
Live Debugger を活用すると、例えばある関数の実行時に変数の値を記録し、リアルタイムでエラーを特定することができます。
これによりデプロイなしでコードの問題を特定・修正が可能になり、トラブルシューティング時間を40%短縮することができると説明されました!
昨今の傾向として、ITシステムの運用にはセキュリティの強化とプロアクティブな対策が重要視されています。
一方でKubernetesやクラウド(AWS、Azure等)といった環境の変化によりセキュリティ監視はより複雑化しています。
DynatraceにはApplication Security という機能群があり、今回のPerformではそこにCloud Security Posture Management(CSPM
/クラウドセキュリティ態勢管理)という機能のリリースが発表されました。
CSPM はKubernetes・クラウド(AWS/Azure/GCP)環境の設定ミスや脆弱性のリスク評価が可能になります。
これにより、すでに提供しているランタイム脆弱性分析機能(RVA )、攻撃検知/保護機能(RAP )と併せて、インフラからアプリケーション層まで含めたフルスタックのセキュリティ態勢を一元的に把握できることになります。
設定とコンプライアンスの監視ができることもCSPM の特徴の一つです。
AWS Security Posture Managementなどの機能を利用し、環境の設定データを収集します。
そのデータからコンプライアンス違反を特定することで企業全体のセキュリティリスクを大幅に削減することができます。
本記事では「1.プラットフォームとしての機能拡張」のトピックをご紹介しました。
次回、#65 Dynatrace Perform 2025 ②として、「2.AIを活用した分析とAIオブザーバビリティ」のトピックを2つご紹介しますので、次回もぜひご覧ください!
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#64 Dynatrace perform 2025 ① については、以上となります。 お読みいただきありがとうございました!