皆さまこんにちは、IIMサポートチームです。
このブログではDynatraceのTips等、
気軽に読めて皆さまのお役に立てるようなコンテンツを配信していきます。
今回は #44 Multidimensional analysis(MDA)とData explorerの違いとは?をテーマとした内容です。
Dynatraceで収集したデータのグラフ化や分析方法などを過去のブログ記事でいくつかご紹介しましたが、「機能をどのように使い分けてデータを分析すればいいのか?」と疑問に感じている方もいらっしゃると思います。
そこで、代表的なグラフ分析機能のMultidimensional analysis(以下、MDA)とData explorer の違いをご説明します。
それぞれの違いを理解してグラフ分析を使いこなしていきましょう!
*文中、斜体になっている単語はDynatrace画面上/ドキュメント内で使用される用語となります
例)Service、Host など
*青色の色掛部分は操作対象のボタンを表しています
分析で使う情報源が違うことが、両者の分析機能の大きな違いとなります。
それぞれが何を情報源としているかというと、MDA はリクエスト情報とトレース情報、Data explorer はMetric を分析の際に使います。
MDA が使用できるリクエスト情報やトレース情報は、Dynatraceが監視対象から収集した生データを指します。
データの粒度が細かく、特定条件に当てはまるリクエストや、問題発生時に通常と異なる動作をしているリクエストを調べる際に有効ですが、生データの状態(=数値として纏まっていない状態)ですので、容量が大きくデータの保持期間が短いのが特徴です。
対して、Data explorer で使用できるMetric は、Dynatraceが監視対象から収集した生データを数値化して集計ができるようなったものを指します。
Data explorer でリソース情報やリクエスト件数などを、グラフやDashboard として作成し、集計(=見える化)できるのは、これらの生データを数値集計できるように各種Metri cに纏めているためです。
そして、生データと比較してMetric は容量が小さくデータとしての保持期間も長くなります。
参考:#26 データの保持期間
MDA とData explorer の違いを説明しましたが、実際にMDAの画面を見てみると、以下の画像のように分析したいデータの選択として[Metric]と表記されているため、「MDA も情報源はMetric ではないのか?」とひっかかる方もいると思います。
少々ややこしいですが、MDA で選択できる[Metric]は、生データ(=リクエスト情報やトレース情報)から集計できる数値の項目として表記されており、Data explorer で使用するMetric とは異なります。
つまり、MDA で[Metric]としてプルダウン選択できるレスポンス時間やリクエスト件数などの値は、生データをもとにしてこれらの数値を集計しているということになりますね。
分析機能で使用している情報源を踏まえて、「直近かつ粒度の細かいデータを見たい場合はMDA 」、「データを集計してダッシュボード化、あるいは長期間の傾向を比較したい場合はData explorer 」が使い分けのポイントです。
両者の分析機能でどのように使用するかについては、過去のブログ記事で紹介しておりますので、ぜひご覧ください!
#25 応答時間遅延時の分析例③ - Response time distribution~MDA -
関連リンク:
#44 Multidimensional analysis(MDA)とData explorerの違いとは?については、以上となります。
お読みいただきありがとうございました!